産総研事件に見る日本の研究機関の課題

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産総研事件と情報漏洩のリスク

この前ニュースで見たんだけど、産総研の研究員が情報漏洩で逮捕されたって本当なの?

ああ、本当の話だよ。2023年6月15日に、産業技術総合研究所の中国籍の研究員が逮捕されたんだ。不正競争防止法違反の容疑でね。その後、7月5日に起訴されたってわけだ。

本当なんだ。。。でも、なんでそんなことがバレたの?

産総研の内部で不審な動きがあるって気付いた人がいたんだよ。それで、警視庁と協力して、長期間にわたって内密に調査を進めてたんだ。そしたら、その研究員が無断で技術情報を持ち出して、中国の企業経由で特許を出願してたことが分かったんだ。

え、それってめっちゃヤバくない?そもそも、どうやってそんな情報を持ち出したの?

いろんな方法が考えられるけど、USBメモリとかクラウドストレージを使った可能性が高いな。最近は企業もセキュリティ対策を強化してるけど、それでも内部の人間が本気でやろうと思えば抜け道はあるんだよ。

なるほどな…。でも、その研究員はどうしてそんな危ないことをしたんだろう?

まあ、単純に金目的の可能性もあるし、中国政府からのプレッシャーがあったのかもしれないな。実際、中国には『国家情報法』っていう法律があって、どんな組織や個人も国家の情報活動に協力しなきゃならないって決まってるんだよ。

え、それってつまり、中国籍の研究者は国のためにスパイ活動しなきゃいけないってこと?

極端に言えば、そういうことになるな。しかも、協力した個人や組織は国が保護するっていう決まりもあるから、本人が『やりたくない』って言っても、国の命令には逆らいにくいんだよ。

ヤバすぎるな…日本の研究機関にとっても大問題じゃない?

当然だよ。だから、産総研だけじゃなくて、日本の他の研究機関も同じようなリスクを抱えてるわけだ。実際、日本には27の国立研究開発法人があって、合計2万6000人の常勤職員がいる。そのうち、外国籍の職員が1194人、中国籍の職員が362人いるんだ(2023年6月時点)

そんなにいるのか…じゃあ、産総研の事件は氷山の一角かもしれないな。

その可能性は大いにあるな。だからこそ、政府も慌てて対応に乗り出したんだよ。当時の高市早苗科学技術政策担当大臣は、6月20日に各省の担当局長に『研究インテグリティの確保』を徹底するように通達を出したし、6月29日にはリスクマネジメントの仕組みを強化するための通知も出した。

「リスクマネジメントって具体的にはどんなことをするの?

「例えば、機密情報へのアクセス権限を厳しく制限したり、研究者の出入国や外部との連絡をモニタリングする体制を整えたりするんだ。それに、研究者自身にもセキュリティ教育を徹底して、不正な情報流出を防ぐようにするってわけだ。

なるほどな。でも、情報管理を厳しくしすぎると、国際共同研究とかに影響が出ないの?

そこが難しいところなんだよ。研究の国際化は重要だけど、安全対策もしっかりしなきゃならない。このバランスをどう取るかが、今後の大きな課題ってわけだな

たしかに…。でも、日本の研究機関って基本的に開かれてるから、こういうリスクには弱そうだな

その通りだ。だからこそ、情報セキュリティの意識を高めて、対策を強化する必要がある。特にAIや量子技術みたいな最先端分野は、国家安全保障にも関わるから、もっと慎重にならないといけないんだよ。

そっか。。。研究結果が盗まれないように気を付けないとだね

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